【コラム】フランス農業祭の話2 フランスと日本の農家比較

Salon International de l’Agriculture

当社社長(佐藤格)による前回のコラムが非常に好評でしたので、続けます。

今回は、これまで農業祭の会場ブースでの資料や出展スタッフ、
そして農業専門高校の先生、あるいは各県の技官や
政府専門家などから収集した農業の現場の話をご紹介しましょう。

フランスでは農業就労の農家数がこの10年で15%減少し、
今後も減少傾向が確実だそうです。

それではフランス農業は危ういのではないかと思って
聞いたところ、答えは、「全く問題なし!」。

その理由は以下の通りです。

・農家数の減少は、そのまま大規模農業を一層促進させ、
大型機械による効率で資本効率が上がる。

・フランスは大規模農法で機械化が進んでいる。
最新トラクターを見て来て欲しい。

・一昨年の聞き取りでは就労農家戸数の合計は
およそ30万戸を切ったようだが、
そのたびにトラクターが大きくなっているよ(笑)、
だそうです。

Salon International de l’Agriculture

Salon International de l’Agriculture

一方、日本の農家数は196万戸。

日本では農家の年間収入50万円以上が販売農家として分類され、
全農家の95%が該当し、それが過去10年間で35%減少しています。

フランス農家の平均収入は2011年で一人当たり3万ユーロ。
1ユーロ130円で換算するとおよそ400万円弱となります。

さて次にその耕地面積ですが、
よく聞く東京ドームの大きさである4.7ヘクタールが幾つ入るかを
( )で付記してご紹介します。

個人農家で 65ヘクタール。(13.8)
農業法人は120ヘクタール。(25.5)
300ヘクタール以上(63.8)の法人は全国に5000以上あるそうです。

日本の耕地面積は先ほどの販売農家の平均(北海道含む)で3ヘクタール。
北海道が28.91ヘクタール。その他都府県では2.15ヘクタール。となっています。

フランスは北海道の農家の倍くらいあるということです。

Salon International de l’Agriculture

フランスの農地は8割近くが借地で、
これは農地に対する規制が緩く、賃貸で現金収入を得ながら離農が
可能であることに大きく起因しています。

日本では農地の売買を規制しながら賃貸を容易にする制度を導入し、
平成29年度統計で全国28.3万ヘクタールの荒廃農地の
食い止めに躍起です。

その結果、法人化された経営体の借地割合が4割にきています。

さてフランスの農地の賃料は
1ヘクタール:年間140ユーロ、18.200円。

これは先進EU農業国中の最安値で、相場は固定されたに等しいそうです。

参考までに日本と比較してみると、
田んぼでは1ヘクタールが 91.610円
畑では同51.300円 でした。

フランスの2.8倍から5倍ほどです。

こうしてフランス農業をみると矢張り国策としての農業が
機能していると思います。

全耕地の10%が荒廃農地となっている日本。
そして農家収入の大きな差。溜息をつくばかりです。